女性検事に聴く

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 女性検事二人がワークライフバランスや仕事に対する思いなどについてリモート対談しました。


F検事

F検事

現在、任官9年目です。
東京、盛岡、千葉、岐阜地検での勤務経験があり、捜査・公判業務に従事していました。
現在は東京地検総務部で勤務しており、罪を犯した人の社会復帰支援犯罪被害者の支援業務などの刑事政策に関する仕事もしています。

S検事

S検事

平成11年に検事に任官後、東京地検などの地検の現場で捜査・公判を担当したほか、アメリカ留学、法務省刑事局、ロースクール派遣検察官や、外務省で経済紛争対策官としてWTOの国際紛争対策を担当するなど、様々な経験をしてきました。
とにかく検事の仕事が楽しくて仕方がなく、検事になって本当に良かった!と思いながら日々生活しています。




産休・育休の取得状況などについて教えてください。


最後に、検事を目指す学生に対してメッセージをお願いします。

S検事
 元々は、転勤が嫌だったので弁護士志望でしたし、「検事になったら忙しいし、転勤もあるのに、子供を産んで育てるなんてできるのかな?」という不安を持っていました。
 でも、自分の経験を踏まえてお伝えしたいのは「『こういう壁にぶち当たるかもしれない。』と思ってやりたいことを諦めるのはもったいない。まずは進んでみて、そこに壁が出てきたら、そのときに選択すればいい。もしかしたら、運良く壁が出てこないかもしれないし、出てきても簡単に乗り越えられる壁かもしれない。どうしても乗り越えられないときが来たら、その時点でのベストの選択をすればいい。」ということです。
 私の場合も、いろいろと壁はあったのですが、周りの人に助けられながら乗り越えてきて、いつの間にか検事になって20年以上が経ちました。これからも壁が出てくるかもしれませんが、「そのときは、そのときに考えればいい。」と思っています。
 皆さんにも、「それがやりたいことなら、まずは飛び込んでみる!」というのをお勧めしたいです。
 そして、壁を乗り越える際のコツは、「マイナス面を見るのではなく、とにかくプラスの面を見つけて、それを最大化する」ことと「人に頼る」ことだと思います。
 別に家事・育児と仕事を両立しなくったっていいと思います。私には、「家事も子育ても仕事もできるスーパーマン」なんて絶対に無理です。
 私は昔から家事が苦手ですが、あるとき「別に引け目に感じることじゃないよね?」と気がつき、今では、「家事は苦手です!」と公言し、アウトソースしています。でも、それにだって「プラス面」があって、息子たちは「料理や掃除は女性がするもの」という発想は全くなく育っているので、きっと将来結婚しても、女性にそういうことを求めないだろうなって思っていますし、私の法廷を傍聴して以来、仕事をする私を全力で応援してくれて、「ママのお仕事、かっこいい!絶対続けて!」と言ってくれています。
 肩の力を抜いて「なるようになる」で飛び込んでみてください!
S検事