特捜担当検事の写真

知識・洞察力・真相解明能力

平成12年に任官後、さいたま、宇都宮、大阪、長崎、最高検などで勤務
1年間アメリカでの在外研究経験もあるほか、法務省刑事局、司法研修所でも勤務
現在は、東京地検特捜部勤務


特捜部の仕事

 会社から段ボールを運び出す場面をニュースなどで見て特捜部の名前を聞いたことがある方も多いと思いますが、実際の業務内容をご存じの方は意外と少ないのではないでしょうか。
 特捜部では、政治家や公務員による汚職や大規模な企業犯罪などについて、検事自ら検挙・摘発する独自捜査を行います。
 独自捜査のきっかけは、別事件で押収した膨大な証拠物の中に眠っていることもあれば、投書や新聞・雑誌の記事などを見て捜査が始まることもあります。
 このような事件を摘発するためには、社会に対する関心を持ち、日頃からアンテナを高く張っておくことが重要です。
 そして、このような捜査の端緒を把握すると、専門的知識を持つ検察事務官と共に、不正な資金移動を解明するための捜査、パソコンや携帯電話の解析を行うデジタルフォレンジック(DF)捜査、外国当局に対する捜査共助要請、被疑者・参考人の取調べなど法律上認められた様々な権限を用いて、水面下に隠れている犯罪を明らかにしていきます。

専門性の高い関係機関との連携

 特捜部は、証券犯罪、独占禁止法違反事件や脱税事件など財政経済事件の捜査も担当しています。
 これらの捜査を行うには金融商品取引法、独占禁止法、税法などの法律知識はもとより高度な専門的知見が求められますが、証券取引等監視委員会、公正取引委員会、国税局や税関、警察の捜査二課など、専門性の高い関係機関との事件捜査等を通じて、自らの専門的知見をより高められるよう、常に自己研さんに務めています。

複雑困難な事件を摘発するためには

 このような水面下に隠れている複雑困難な汚職事件や財政経済事件を摘発するためには、その時々の社会経済情勢に対する知識や深い洞察力とともに高い水準での真相解明能力や法的思考能力が求められます。
 特捜部には、このような専門的知見を備えた捜査・公判のプロである検事が集まっており、正に専門家集団として、国民が不公平・不公正と感じるような事件の摘発に向けて取り組んでいます。
 このウェブサイトを読んでいただいた皆さんと共に仕事ができる日が来ることを楽しみにしています。