静岡地検職員からのメッセージ

最終更新日:2023年2月28日

検事(30歳代・女性)

 私は、平成24年12月に検察官に任官し、これまでに、東京地方検察庁、松江地方検察庁、大阪地方検察庁、静岡地方検察庁浜松支部、横浜地方検察庁での勤務を経て、令和4年4月から静岡地方検察庁で勤務しています。各地方検察庁では、捜査や公判を担当し、窃盗、詐欺、強盗、殺人事件など様々な事件を担当しました。これだけ聞くと、検事はとても厳しくて怖いとか、検事の仕事は厳しいというイメージを持つかもしれません。確かに、検事の仕事は、人の一生を左右しかねない責任のある仕事ですから、時には大変なこともありますが、実際は、同僚の検事や私達を支えてくれる事務官と、困ったこと、分からないことなどを共有したり、相談したりしながら和気あいあいと仕事をしています。また、想像力を働かせながら取調べなどの捜査を行うことはとてもやりがいがありますし、被害者や関係者から感謝されたり、難しい事件の捜査や公判を終えたときの達成感も大きいです。
 近年は、女性検事の割合も増えています。女性検事だからと言って男性検事との間に仕事の区別はありませんし、性犯罪事件や児童を被害者とする事件では、被害者から聴取をするときに女性検事の方が適していることも多く、活躍の場があります。
 検事は、転勤が多い仕事であり、これがデメリットと思われることも多いです。私も検事になるまで東京から出たことがなく、若干不安な気持ちで検事生活をスタートさせましたが、様々な土地に行き、新しい同僚、上司と知り合い、美味しい物を食べたりお酒を飲んだり、その土地を知ることができたのは良い経験でもありました。転勤には、ある程度、家庭の事情も考慮してもらえます。
 検事のキャリアの中で、法務省での勤務、他省庁への出向、弁護士職務、海外留学なども経験することができます。私は、昨年、人事院の短期在外研究員として、180日間ベルギー王国に滞在し、EUにおける法制度やその運用を調査研究する機会を得ました。海外の検事等と知り合ってインタビューをしたり、その職場を訪問したことはとても良い経験となり、視野が広がりました。このように、検事のキャリアの中では、様々な経験をすることもできます。
 検事は、やりがいのある魅力的な仕事です。将来を考えるにあたり、ぜひ選択肢の一つに加えていただければと思います。
 

副検事(40歳代・女性)

 私は、静岡区検察庁の副検事です。
 このメッセージをご覧になっているあなたは、検察庁で働く検察事務官に興味をお持ちなのではないかと思います。
 現在、検察官の端くれとして捜査・公判等を担当している私ですが、何年か前までは検察事務官でした。
 私自身、公務員試験の業務説明会で初めて知ったのですが、検察事務官は、試験に合格すれば副検事になることができます(この試験を受けられるのは検察事務官だけではありませんが、副検事は検察事務官出身者が多いです)。
 そして、副検事になれば、司法試験に合格した検事と肩を並べ、検察庁における捜査・公判等を担うことになります。
 副検事は、(もろもろ人事上の手続を経た上で、)交通違反や事故、窃盗、詐欺、薬物犯罪など、幅広い事件を普通に担当します。
 いろいろな人と関わり、証拠を精査して、何が起こったのかを解明していきます。
 捜査の結果、犯人を起訴した場合、その後の裁判は自分で担当します(庁によって異なり、公判担当の検察官がいる庁もあります)。裁判官や弁護士とのやりとりは緊張しますが、証人尋問、被告人質問等を日々こなしています。 このような業務を行う副検事になるための試験は、論文(憲法、民法、刑法、刑事訴訟法、検察庁法)と口述で行われます。論文の出題科目が多いと思う方もいるかもしれませんが、大丈夫です。検察事務官であれば、諸先輩方から出題傾向等を(嫌でも)教えられますし、検事による論文指導もあります。受験へのフォローは整っていると思います。
 最後に、私がなぜ副検事を目指し、副検事となったのか少しだけ記します。
 検察事務官として採用された当初は自分の仕事で手一杯で、副検事のことは頭の隅に追いやられていました(受験資格の一つに検察事務官としての在職年数があり、入庁後すぐに試験を受けられるわけではありません)。
 その後、検察官のパートナーである立会事務官をしていたとき、とても尊敬できる検事に出会いました。
 その検事の公判でのプロフェッショナルな仕事ぶりを見て、やはり副検事を目指そうと思いました。自分がそんな風になれなくても、こんな仕事をしたいと思ったのです。
 このメッセージを読んで検察庁の業務に更なる興味を持たれた方は、ぜひ検察庁の業務説明会にご参加ください。
 皆様と一緒に仕事ができる日を心待ちにしています。
 

検察事務官(女性、勤務年数約20年。子2人(13歳、8歳)の子育て中。)

 私は、入庁6年後には1人目を、11年後には2人目を出産し、勤務年数のうち約7割は、妊娠、出産、子育てをしながら仕事をしています。
 「子供と一緒に過ごす時間を十分に持てるように。」しつつ、「仕事を通して皆さんの役に立てるように。」という気持ちから、自宅に近い勤務地への配置を希望し、上司や先輩からの理解を得て、そのように配置されています。勤務地が自宅から近ければ通勤に時間がとられないので、その分を家庭で子供と一緒に過ごす時間に当てたり、残務整理をすることに当てたりして、自分で時間をコントロールして使うことができています。
 育児中で、時間等に制約のある私が取り組もうと考えてきたことは、検察庁の主幹業務である捜査・公判部門を支えることです。
 例えば、外国人が関係する事件捜査で、協力していただく通訳人を確保するために他機関に掛け合ったり、職員が執務するに当たり必要な知識・教養を深めるための勉強会を実施したりしたことです。このような取組を行おうとしたとき、上司や先輩は、私の成長を考え、仕事を任せてくれました。仕事を任されるということは責任が生じるということですが、それは私を成長させてくれる良い機会となりました。
 そして、私は、今まで捜査・公判部門5年(立会2年、立会以外の事務3年)、検務部門5年、事務局6年、育児休業合計4年を経験しました。
 各部門における職務経験や育児休業を通して、様々な経験を積ませていただき、検察事務官としても、母親としても成長させていただいたと思っています。
 現在、私は、検事正の秘書として、幹部職員のスケジュール管理を主に行っています。秘書業務を通して、検事正を始め、幹部職員が「検察庁は、犯罪の捜査・公判活動を通じて、治安を守り、犯罪防止や罪を犯した者の更生を目指すという社会にとって重要な役割を果たさなければならないこと。」そして、その役割を果たすためには「職員が働きやすい職場環境を整え、職員の能力が十分発揮できるようにすること。」を常に考えて仕事をしていることを肌で感じ、良い勉強になっています。
 私も検察庁職員の一員として「自分が与えられた立場で、自分の能力で可能な限り頑張ること。」をモットーに日々仕事に取り組むことによって、捜査・公判を支え、少しでも社会の役に立てればと考えています。
 私の成長を見守り、時には助言をしてくれる静岡地検は、温かい組織だと思っており、上司、先輩、同僚、そして後輩にはとても感謝しています。
 学生の皆さん、社会の治安を守り、犯罪の防止や罪を犯した者の更生のため、検察庁職員として共に手を携えて頑張ってみませんか。
 

検察事務官(20歳代・男性)

 大学(教育学部)に在学中、国家一般職(大卒程度)の試験を受け、検察庁に入庁しました。
 初年度は、事務局部門である会計課の用度係に配属され、その後、翌年度から捜査・公判部門で立会事務官として5年間勤務した後、現在、検務部門の徴収担当で仕事をしています。
 私が5年間勤務した立会事務官というのは、検察官と二人一組のペアになって、事件の捜査・公判に取り組む仕事です。
 検察庁を舞台としたテレビドラマでは、この“検察官と立会事務官のペア”がクローズアップされて描かれていることが多いので、「検察庁は、検察官と立会事務官が一緒に事件現場に行ったり、参考人等としていろいろな人から話を聞いたり、裁判に行ったりする仕事」と思っている方が多いのではないかと思います。
 私自身、立会事務官をしている時には、検察官と一緒に殺人や放火などの重大事件の現場にも行ったり、事件の被害者や目撃者から話を聞いたり、検察官の裁判を傍聴しに行ったり、様々な捜査・公判活動に携わってきました。
 自分の目で現場を見たり、事件当事者から直接話を聞いたりしながら、事件の真相を解明して、犯人に相応の処罰が下る裁判に立ち会えることにやりがいを感じながら、日々仕事をしています。
 また、私は子育て中ですが、子どもが生まれてから約40日間の育児休業を取得したり、休業から復帰した後も、家庭や子どもの都合により休暇を取得したりしています。
 育児休業や日々の休暇が取得しやすく、ワークライフバランスが整っているのも、職員が一丸となってサポートし合える職場環境だからこそだと思います。
 静岡地方検察庁は温かい職場・組織です。
 そのような環境の中で、司法の一翼を担う検察の仕事をぜひ一緒にやりましょう。

調達・採用情報

静岡地方検察庁 管内検察庁の所在地・交通アクセス
〒420-8611 静岡市葵区追手町9-45
電話:054-252-5135(代表)