検察庁の業務

検察官の種類と職務内容

検察官の種類

 検察官は,検事総長,次長検事,検事長,検事及び副検事に区分されます。なお,地方検察庁には,検事から任命される検事正が置かれています。このうち,検事総長,次長検事及び検事長は,内閣が任免し,天皇が認証することとなっています。

  1. 検事総長は,最高検察庁の長として庁務を掌理し,かつ,すべての検察庁の職員を指揮監督しています。
  2. 次長検事は,最高検察庁に属し,検事総長を補佐し,検事総長に事故のあるとき,又は検事総長が欠けたときは,その職務を行います。
  3. 検事長は,高等検察庁の長として庁務を掌理し,かつ,その庁並びにその庁の対応する裁判所の管轄区域内にある地方検察庁及び区検察庁の職員を指揮監督しています。
  4. 検事正(地方検察庁の長である検事)は,その地方検察庁の庁務を掌理し,かつ,その庁及びその庁の対応する裁判所の管轄区域内にある区検察庁の職員を指揮監督しています。
  5. 検事は,最高検察庁・高等検察庁及び地方検察庁などに配置され,捜査・公判及び裁判の執行の指揮監督などの仕事を行っています。
  6. 副検事は,区検察庁に配置され,捜査・公判及び裁判の執行の指揮監督などの仕事を行っています。

検察官は,次のような仕事をしています。

検察業務

  1. 警察などから送致を受けた事件,検察官に直接告訴・告発のあった事件及び検察官が認知した事件について捜査を行い,これを裁判所に起訴(少年事件については,家庭裁判所に事件を送致すること)するかどうかを決めます。なお,検察官には起訴できる事件でも,被疑者の性格・年齢・境遇及び犯罪の軽重・情状などによっては起訴しない(起訴猶予)こととする権限があります。
  2. 起訴した事件について公判で立証し,裁判所に適正な裁判を求めます。
  3. 裁判の執行を指揮監督します。
  4. 公益の代表者として法令に定められた事務を行います。

独自捜査( 政・財・官界に潜む巨悪との戦い)

独自捜査

 検察庁の重要な仕事の一つに,独自捜査があります。

 これは,検察庁自らが検挙摘発を行う捜査で,政治家などによる汚職事件や法律や経済についての高度な知識を必要とする企業犯罪・多額の脱税事件などで行われます。このような政治・経済の陰に隠れた巨悪を検挙摘発することは,各界の自浄作用を促し我が国の健全な発展の一助となるものです。

 東京地検・大阪地検・名古屋地検には特別捜査部があります。この特別捜査部においては,ロッキード事件・ダグラスグラマン事件・リクルート事件・撚糸工連事件など多数の事件を検挙摘発し,また,最近においてもライブドア事件や前福島県知事による収賄事件などを検挙摘発しています。これら以外の庁でも必要に応じて独自捜査を展開しています。

 この中で,検察事務官は銀行取引調査などの内偵捜査や捜索差押え,押収した証拠品の分析,被疑者の逮捕に当たるなどの活躍をしています。

国際捜査

国際捜査

 最近,政治・経済・文化などあらゆる分野で国際交流が活発になっていますが,犯罪もその例外でなく,多国籍企業による脱税・贈収賄事件や昨今の麻薬密輸事件などに代表されるように国際犯罪が増加し,また,犯人が国外に逃亡したり重要な証人や証拠が国外に存在するなどのため,いわゆる国際間の協力が強く望まれています。検察庁では,我が国の刑事事件の捜査・公判・刑の執行などに関して,外国に逃亡した犯罪人の引渡しや証拠の提供などを受けるため,検察官・検察事務官を海外へ派遣しています。

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