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検察庁について


  ここでは,検察庁の仕事や組織について説明いたします。

検察庁のなりたち
 検察庁は,明治以来,検事局として,裁判所に付置されていましたが,昭和22年5月3日,日本国憲法とともに施行された「検察庁法」により,裁判所から分離して独立し,検察官の行う事務を統括するところとして,現在の検察庁が設けられました。

検察庁の組織と役割

 検察庁は,国の機関のひとつで,法務省の特別の機関として,社会の秩序を維持し,明るい社会を保つために置かれています。そして,検察官の行う事務を統括するところで,裁判所に対応して組織され,最高検察庁・高等検察庁・地方検察庁・区検察庁の4種類があるほか,高等検察庁・地方検察庁に必要に応じて支部が置かれています。

検察官の仕事
犯罪の捜査
   検察官には,検事と副検事がいます。検察官は,法律に違反した犯罪や事件を調べて,その犯人を裁判にかける,とても重要な仕事をしています。
 事件が起きると,まず警察が犯人を捜して逮捕したり証拠を集めたりする捜査をします。
 そして,その疑われている人が本当に犯人かどうか確かめて,罰を与えるための裁判にかけるかどうかを決めます。
 裁判にかけることを「起訴」といい,起訴がないと裁判も始まりません。
 検察官は起訴をするために,警察と協力をして自分でも捜査を行い,その真実がなにかを明らかにします。
 日本では,検察官だけが犯人を起訴する権限を持っています。
 犯罪を犯した人に罰を与えるためには,絶対に検察官が必要であり,それだけに検察官の責任は大変重いものなのです。

裁判所での公判
 検察官は,起訴した事件について,証拠により証明しようとする具体的な犯罪事実を明らかにします。これを「冒頭陳述」といいます。その上で,裁判所に証拠を提出して,被告人が有罪であることを証明します。また,事実及び法律の適用についての意見を述べます。これを「論告」といいます。その際,検察官が相当と考える刑罰についても意見を述べるのが普通です。これを「求刑」といいます。裁判所は,被告人が有罪であることが証明されたと判断すると,「判決」で,被告人が犯した罪の重さに応じた「刑罰」を決めます。このような判決を「有罪判決」といいます。

裁判の執行
 裁判で決まった懲役・禁錮などの自由刑や罰金などの財産刑は,検察官の指揮により執行します。

検察事務官の仕事
 検察事務官は,検察官の指揮を受けて犯罪を捜査,逮捕状による逮捕,事件の証拠品の管理,罰金の徴収などの事務を行うほか,総務・会計などの事務を行っています。

山形地方検察庁の職場と仕事
 地方検察庁の長である検事は「検事正」とよばれます。
 検事正の下に,仕事の内容によっていろいろな部門に別れて多くの人が仕事をしています。
 また,庄内,最上及び置賜地方など山形から離れた4つの市(新庄,米沢,鶴岡,酒田)には,「支部」があり,それぞれの地域の刑事事件の仕事をしています。

検察庁Q&A


 検察庁はどこにあるのですか?
 検察庁には,最高検察庁・高等検察庁・地方検察庁・区検察庁の4種類があり,裁判所に対応して置かれています。
 最高検察庁は,東京の霞ヶ関にあります。
 高等検察庁は,東京,大阪,名古屋,広島,福岡,仙台,札幌,高松の8か所にあります。
 地方検察庁は,各都道府県庁所在地と北海道の函館・旭川・釧路を加えた50か所にあります。
 区検察庁は,全国438か所にあります。
 山形県には1つの地方検察庁(山形市)と4つの支部(新庄・米沢・鶴岡・酒田),7つの区検察庁があります。


 検察庁には,どのような職員がいるのですか?
 検察庁では,検察官・検察事務官などが働いています。
 検察官は,犯罪について捜査し,被疑者(犯人と疑われている者)を裁判にかけるかどうか(起訴・不起訴)を判断し,裁判では,被告人(起訴されると,被疑者は被告人と呼ばれます。)が犯人であることを証拠によって証明し,処罰を求めるなどの役割をもっています。
 検察事務官は,検察官が事件を捜査する際のサポートや,警察等の捜査機関から送られる捜査記録及び証拠品の受理手続,裁判で確定した罰金の徴収などの手続を行います。


 検察官になるためにはどうすればいいのですか?
 検察官のうち,検事は裁判官や弁護士と同じように司法試験に合格した後に,司法研修所で1年6か月の司法修習が必要です。
 また,副検事に任命されるには,検察事務官や警察官など公務員として一定期間勤務した後,法務省の審査会の選考に合格しなければなりません。


 検察事務官になるためには?
 検察事務官になるためには,他の一般の国家公務員と同じように,人事院の実施する国家公務員採用試験(行政職)に合格して検察庁に採用される必要があります。
 山形地検の採用情報についてはこちらをご覧ください。


 検察官が付けているバッジの意味はなんですか?
 中央の紅色は朝日を表し,周囲に菊の白い花びらと金色の葉をあしらっています。
 その形から,秋の冷たい霜,激しい夏の日差しのように峻烈で厳しい気候を意味する「秋霜烈日」のバッジと呼ばれ,検察官の職務や志の厳しさに例えられています。




 検察庁の捜査と警察の捜査の違いはなんですか?
 警察は刑事事件の第一次的な捜査を行い,検察庁は起訴・不起訴を決定するための捜査を行います。
 日本では,起訴は検察官にのみ与えられた権限であり,警察官は起訴できないことになっています。
 従って,検察官は裁判所に対し起訴してその処罰を求めるという責任があるため,警察からの捜査記録などを確認するだけでなく,その内容が真実であるかどうかを,事件の当事者から必要に応じて直接事情を聞くなどして,積極的に自ら事件の真相解明に努力しています。
 また,政治家の汚職事件や大規模経済事件等については,検察官が最初から独自に捜査を行うこともあります。


 捜査にはどのくらい時間がかかるのですか?
 犯罪が発生してから犯人の検挙までは,その場での現行犯逮捕もあれば,犯人が分からず何年も捜査するという場合もあり,事件によって様々です。
 ただし,警察が被疑者(犯人と疑われている者)を逮捕してからは,その身柄を拘束できる時間の制限が設けられています。
 これは,被疑者は犯人と疑われているものの,まだ裁判で犯人であるとされたわけではないので,その自由の拘束を必要最小限にとどめるために制限が設けられているものです。


 逮捕されるとどうなるのですか?
 身柄が拘束されますが,いつでも弁護人を選任することはできます。
 逮捕後,長くても72時間以内に検察官による勾留請求・起訴・釈放のいずれかの処分があります。
 検察官による勾留請求を裁判官が認めて勾留されると更に拘束が継続されますが,もっとも長い場合で勾留請求後20日間以内に,検察官は勾留中の被疑者を起訴するか釈放するかしなければなりません。


 検察庁の捜査は,具体的にはどういうことをするのですか?
 検察官は,どんな犯罪に当たるのか,裁判にかけるべきかどうかを判断するために,被疑者・参考人などの関係者の取調べ,証拠品の捜索・差押え(証拠となる物がないか捜し出して,その物の占有を強制的に取得することをいいます。)などをして,その分析・検討などを行います。
 また,警察から送致された証拠では足りず,その判断ができないときは,自ら捜査を行います。この捜査を補充捜査といいます。
 検察官は,警察から送られた事件や,被害者などから直接受けた告訴・告発事件,自ら見つけた事件の捜査をします。捜査では,被疑者の取調べをしたり,被害者や目撃者など事件に関係する人から話を聞いたりします。
 そのほか,証拠品を集めたり,証拠品を確かめたりしてその人がどんな罪になるのか,ならないのか,罪になる場合にその人を裁判にかけるかかけないかを決めます。
 裁判にかけることを「起訴」といい,かけないことを「不起訴」といいます。
 起訴された人のことを「被告人」と言います。


 「特捜部」というのはどういうところですか?
 特捜部とは,「特別捜査部」の略称で,東京・大阪・名古屋の地方検察庁にだけ置かれています。
 犯罪捜査というと警察だけが行うものと思われがちですが,特に政治家の汚職・企業犯罪・多額の脱税事件などについては,検察庁だけで最初から捜査を行うことがあります。このような捜査を「独自捜査」と言います。
 検察庁特捜部がこれまでに検挙摘発した事件として知られているものには,ロッキード事件・リクルート事件・ゼネコン汚職事件などがあります。
 最近では政治家による公共事業における収賄事件でも成果ををあげています。


 取調べではどんなことに苦労しますか?
 取調べでは,真実がどのようなものだったのか,その事件を起こすまでどのような背景があったのかなど,様々な事情を聞いていきます。
 他方で,取調べでは,どうして事件を起こしてしまったのか,反省しているかなどを被疑者に問いかけることにより,被疑者に事件のことや自分を見つめ直してもらい,二度と犯罪を犯さないようにしっかりと反省してもらうという側面もあります。
 しかし,中には,責任を逃れようと嘘の話をする被疑者もいます。
 証拠がそろっているからそれで良いというわけではなく,しっかりとした反省を促すためにも,じっくりと被疑者と向かい合い,取調べをしていく必要があります。




 よくテレビで段ボールを運んでいるシーンを見ますが,あの中に何が入っているのですか?あの後,どうするのですか?
 事件に関連する書類などの証拠物が入っています。
 捜索・差押えで押収した書類などを段ボールに入れて運び出し,検察庁に持って行きます。
 検察庁では,持ってきたそれらの書類などのすべてに目を通し,分析していきます。
 事件が終われば,これらの書類などは,原則として返還されます。


 起訴・不起訴の判断をするときは,どのようなことに迷うのですか?
 検察官は,犯人でない者が罰せられることのないように,十分な証拠があり,確実に有罪判決が得られると判断した場合にのみ起訴することとしています。
 しかし,そのように判断した場合であっても,被疑者が十分に反省している場合や被害者が厳しい処罰を望んでいない場合など,あえて起訴しないこともあります。
 起訴して処罰を求めるだけではなく,被疑者が更生するにはどうするのがいいか,被害者はどう思っているかなど様々な事情を考慮して,起訴・不起訴の判断をします。


 不起訴にするのはどういう場合ですか?
 事件は一つ一つ違うものですので,このような場合は不起訴にすると一概に言うことはできませんが,比較的軽微な事件で,被疑者が十分に反省している場合や,被害者が厳しい処罰を望んでいない場合などは,不起訴にする場合もあります。




 裁判を傍聴したいときは,どうすればいいのですか?
 裁判を傍聴するのに事前申込みなどの特別な手続は必要ありません。
 公開の法廷で行われる裁判は,原則として,誰でも傍聴することができます。
 ただし,傍聴希望者が大勢いる事件では,抽選になる場合もあります。
 なお,傍聴の際は,携帯電話の電源を切るかマナーモードにしていただくなど,一定の注意事項がありますので,遵守してください。


 公判前整理手続とは何ですか?
 裁判所が,公判を行う前に,検察官及び弁護人の当事者双方に,事件についてどのような主張をする予定であるのか,どのような点について争う予定であるのかなどを明らかにさせた上,事件の争点等を整理するなどして明確な審理計画を策定する手続のことです。
 公判前整理手続は裁判員制度が適用される事件,争点が多岐にわたる複雑な事件等の場合に裁判所の決定により実施されるもので,公判前整理手続を実施することにより,分かりやすく迅速な裁判が可能となります。


 裁判員裁判になるのはどんな事件ですか?
 一定の重大な刑事事件です。
 具体的には,殺人,放火,強盗致死,危険運転致死,身代金目的誘拐などです。


 裁判員裁判において,検察官はどんな工夫や配慮をするのですか?
 裁判員の方にも分かりやすく,そして適正な判断をしていただけるよう,イラストなどを用いたり,難しい専門用語を使わないようにしたり,目で見て,耳で聞いて分かるような立証,主張を行っていきます。


 裁判員は法律のことを知らなくても大丈夫ですか?
 大丈夫です。
 みなさんが,日常生活におけるいろいろな情報に基づいて,ある事実があったかなかったかを判断していることと基本的に同じであり,特に法律知識は必要ありませんが,もし判断の過程で法律知識が必要になった場合は,裁判官から分かりやすく説明されますので,心配ありません。


 裁判員裁判は時間がかかるのではないのですか?
 事件の内容によって様々ですが,多くの裁判は3日以内に終わると見込まれており,1日当たりでは,5〜6時間程度と見込まれています。




 犯罪の被害者となった場合,検察庁に相談するにはどうしたらいいですか?
 山形地方検察庁の被害者ホットライン(023−622−5122)に電話をかけていただければ,被害者支援員等が応対いたします。
 直接会って相談したい場合も,まず電話をかけていただいて,相談の内容をお話しいただくのが良いかと思います。
 電話での相談はちょっとという方は,ファックス(023−622−5122)でご相談いただいても大丈夫です。
 相談の内容をお聞きした上で,被害者の方々の要望に応じた情報の提供や助言,必要な問い合わせ先の紹介等を行い,被害者の悩みや不安を解消する手助けをいたします。


 検察庁以外の相談先も紹介してもらえるのですか?
 被害者の方に必要な支援は,精神面,生活面,経済面等多岐にわたりますので,それに応じて関係する機関や団体等をご紹介いたします。

 

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